高校2年生のIBコースでは、10月26日から31日までの6日間、シンガポール研修旅行を実施いたしました。
1)現地校・大学の訪問研修
IBの名門校であるSt. Joseph’s Institution (SJI) とは、7月以来の継続的な交流となり、バディとともに授業体験やアート・サイエンス・ミュージアムの見学を楽しみました。生徒たちは国境や言語の壁を越え「TOK(知の理論)」や「最終試験」といったIBならではの話題で大いに盛り上がっていたようです。また、本校生徒による学校紹介プレゼンテーションや校歌・ダンスの披露も行いました。茗溪生もSJI生も一緒になって踊っている姿に、心の通い合う素晴らしい交流の機会となったことを実感しました。
シンガポール国立大学(NUS)、シンガポールマネジメント大学(SMU)、南洋理工大学(NTU)の3大学のうち、生徒はそれぞれ2校を訪問しました。現役大学生の皆さんによるプレゼンテーションや、先生方による大学での学びや入試に関する丁寧なご説明を受けました。アジアトップクラスの大学の熱気を感じ、自身のグローバルな進路に対する具体的な思索を深める貴重な機会となりました。
2)在シンガポール日系企業への訪問研修
企業訪問研修では、在シンガポール日系企業全10社にご協力いただきました。訪問に際し、生徒たちは文献調査や質問状作成と丁寧な事前準備を重ねて臨み、当日も各社の社員の皆様に対し、鋭い質問を活発に投げかけました。企業の取り組みの社会的価値やシンガポールと日本のビジネス比較、海外で働く醍醐味など、多岐にわたるトピックについて現場の視点から深い理解を得ることができました。
3)都市計画に関する班別研修
本研修の企画・運営には、4月から活動してきた研修旅行委員会の生徒たちが主体的に関わっており、研修テーマに選ばれた「都市計画」については事前に筑波大学の谷口守教授をお招きした学習会も実施しました。現地では、シンガポールという都市の発展やその技術を紹介するシンガポール・シティ・ギャラリーと、シンガポールの都市計画の象徴ともいえるガーデンズ・バイ・ザ・ベイを訪問しました。さらに班別市内散策も行い、文献や事前学習で得た知識と実社会の様相を比較検証することができました。
6日間の研修旅行を通じて、生徒は仲間たちとのグローバルな協働、自身の進路に対する具体的な思索、そして文献と実地を行き来する研究手法を経験しました。シンガポールへの個人旅行や居住経験がある生徒もいる中で、学校の研修旅行でしかできないことをやり遂げた生徒たちにとって、この研修旅行での収穫が今後のIBにおける学び、そして人生の豊かな財産となることを願ってやみません。


